岐阜県建築士会 まちづくり委員会

公益社団法人岐阜県建築士会 まちづくり委員会
岐阜県建築士会公式HPはこちら

ぎふHM 2023年度

HOMEぎふHM 2023年度令和5年度 HM 第1日目

令和5年度 HM 第1日目

テーマ:登録文化財と歴史的建造物保存事業の概要(講義)

   :ヘリテージマネージャーの役割と現状(講義)

日時 :令和5年5月13日(土)13:20~17:50

場所 :OKBふれあい会館 14階 展望レセプションルーム

参加者:22名

 

ガイダンス

 岐阜県建築士会の石黒会長から挨拶があり、その後、ヘリテージマネージャー(以下HM)を育成するための方講習会の進め方、配布資料、手続きについて岐阜県建築士会による事務局から解説がありました。

 

講義の様子                 司会の福田勝好氏

IMG_7729D.JPG IMG_7730D.JPG

 

登録文化財と歴史的建造物保存事業の概要(講義)

 工学院大学教授・理事長、全国ヘリテージマネージャーネットワーク協議会運営委員長の後藤治先生による講義でした。

 

 まず、HM設立の背景として、阪神淡路大震災の歴史的建造物被害と、その後の文化財保護法改正による「文化財登録制度」の導入、それに対応できる専門技術者の育成が必要となったことを学びました。歴史的な建築物の価値を見極め、どのように修復していくのか指針を示すことのできる人材が必要であることが、震災を機に課題として浮き彫りになったことを知り、日本の建築にとって阪神淡路大震災が如何に大きな出来事であったか改めて認識しました。

 HMになると登録文化財の登録推薦と、災害時の文化財ドクターとして活動できること、法律用語の整理、基準法適用除外の方法と注意点など、多くの意義と役割が説明されました。とくに「文化財は活用しながら保存することが基本」でまちづくりとつながっており、そのために登録文化財を増やしていくことが肝要で、登録の推薦ができるHMの存在は重要であると感じることができました。

 「登録文化財制度」を設立した本人である後藤先生の解説は、法や制度の設立に込められた精神を理解することのできる貴重で有意義な機会でした。HMとして活動することが、社会にとっても自分にとっても意義深いものであることを理解することができました。

 

後藤治先生の講義風景            「まちづくりと家づくり」

IMG_7720D.JPG IMG_7723.JPG

 

ヘリテージマネージャーの役割と現状(講義)

 ひょうごヘリテージ機構H2O世話人(特命係)沢田伸先生に講習して頂きました。

 2002年1月に兵庫県で最初のHMネットワークを発足し、その始動、草創期から現在に至るまでの活動の変遷を紹介頂きました。

 ヘリテージマネージャーという言葉がはじめて世に出た頃から、HMの意義や役割を手探りで模索し、数々の困難な状況を柔軟な対応と熱意で辛抱強く活動してきたことがわかるお話でした。

 「この指とまれ方式」「地域の資産台帳」「ホームドクター」の3つを要点とし、アメーバのようなネットワークで継続していく姿勢と「自由を温存しつつ如何に責任ある活動ができるか」という言葉が印象的です。

 勉強会からスタートしたHMが、地域社会に必要とされる存在になっていく過程が綴られ、沢田先生が継続してきたことが全国に幅広く展開している結果が今日の講義なのだと理解できました。本日の受講者もHMになったあと、自分たちがどのように活動を展開していくべきか、各々がイメージし始めたと思います。

 

沢田伸先生の講義風景            「ヘリテージマネージャーとは?」

IMG_7726D.JPG IMG_7727.JPG

 

講座の班割及び班役割決め

 講座の後に、地域ごとに班に分かれて班の役割を決めたり、今後の話し合いを行いました。

 今後はこの班ごとにこの講座を運営していきます。

以上