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福まち建築士 2019年度

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全国大会 福祉まちづくりセッション

日時:令和元年9月21日(土) 10:00~12:00

出席者:桂川

 

『全国の観光バリアフリーと建築士について』

 -ハード整備とソフト対応のわかる建築士の育成 バリアフリーの観光地、地域づくりにおける建築士の役割-

 

 上記のタイトルの福祉まちづくりセッションに参加してきました。

 いつもはセッションに参加するだけですが、今年は福祉まちづくり部会のメンバーとしてお手伝いからはじまりました。一人で参加なので、写真を撮ることは出来ませんでしたが、配布資料を人数分セットし、受付のお手伝いをしました。受付では名刺を台紙に貼り、全国各地の情報をその貼った方々にメールで送って頂けます。

 

準備の様子

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 第一部として福祉まちづくり部会の部会長、中村正則氏より全国建築士会の福祉まちづくり活動の報告をして頂きました。

 バリアフリー・ユニバーサルデザインのまちづくり関連では6士会の取組、高齢者住まいづくり関連では8士会と連合会からは2つの取組みでした。昨年はじめて福祉まちづくりセッションに参加したときは話を聞くだけで精一杯でしたが、今年は福まちに参加して色々勉強してきたこともあって内容を理解しながら聞くことができました。

 

 第二部ではバリアフリー観光の事例紹介をしてとパネリストの方々のディスカッションを聞きました。

 パネリストは国土交通省観光庁の方、福島と三重の建築士でもあるバリアフリーツアーセンターの方々、コーディネーターとしてこちらも建築士である島根県のバリアフリーツアーセンターの方が進めてくださいました。

 まずは観光庁の方に「バリアフリー旅行相談窓口」について説明して頂きました。2020年のオリパラまでに全国に設置したかったそうですが、道半ばという状態だそうです。「宿泊施設バリアフリー促進事業」については年々皆さんの関心があがってきているため、合わせて全国に広がっていくと良いと思いました。

 

パネリストの方々

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 福島県の紹介では障がい者と建築士とがペアを組んで施設のバリアフリー化をアドバイスをしているというのは良い取組だと思いました。岐阜県県での福まち建築士を立ち上げて一番感じたことは建築士とはという認知度の低さです。建築士が入ることでこういう提案が出来るということがバリアフリー化していないところでは分かりやすいのではないかと思いました。

 

福島県の活動紹介

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 三重県での事例紹介で一番印象的だったのは、宿泊施設でいかにも障碍者用の部屋というわけではなく、一般の方が宿泊しても違和感のない改修を行っているところがあることでした。これはやはりバリアフリーに精通している建築士が介入してからこその改修だと思いました。
 
観光バリアフリーを紹介しているパンフレット
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 ディスカッションでは「バリアフリー観光地づくりを加速する制度的な枠組みは?」をテーマに展開して頂きました。
 昨年度は600以上の宿泊施設が観光庁の補助金を使って改修したそうですが、改修前に建築士等のアドバイスがあるところとないところがあるそうで、改修後誰もが利用しやすい施設にするためには全国的に足並みをそろえる必要があるのではないかと思いました。
 
 観光バリアフリーとはいうものの、施設や観光地までの行程のみならず、身近な住宅等でも必要な内容だと思いました。こういった内容も福まち建築士の方々と共有し、より良い提案が出来るようにしたいと思いました。