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2016年 ぎふ木造塾 第1回講義 報告

開催日時 :2016年8月27日(土)13:30~16:30
開催場所 :ふれあい福寿会館 301号室
受講者数 :25名
講 師  :杉下 均 氏 (建築家)
講義内容 :造化にしたがひて四時を友とす

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今年度ぎふ木造塾の第1回講義は、建築家 杉下均氏に「造化にしたがひて四時を友とす」と題し講義を頂きました。1975年より岐阜を拠点に設計活動を展開され、多くの建築作品を、作品を発表されてきました。当日は、その杉下建築の美しさ・魅力・考え方を、私たち塾生に、とても分かりやすく講義して頂きました。

 前半、杉下氏が、今まで自身に感動・影響を受けた建物写真を通して教えて頂きました。多くの歴史的建物、民家建築、現代建築から、プラン構成、柱、壁・壁厚、光の豊かさ・ありがたさ、窓辺の心地良い風景・風・雨・自然、軒・建物高さのスケール等のキーワードを通じて、建築の美しさ・魅力・考え方を教えて頂きました。

後半、杉下氏が、今まで自身が影響を受けてきたものを、如何に建築作品に反映し造り上げてきたか、これまで設計された実際の建築を通じて、建築の美しさ・魅力・考え方を教えて頂きました。

講義資料に、松尾芭蕉 1709(宝永6)年 刊、笈の小文 序文「造化にしたがひて四時を友とす」(自然に従い、春夏秋冬を友としている)の訳文が記載されていました。
「西行の和歌、宗祇の連歌、雪舟の絵、利休の茶など、それらを貫く道はただ一つ、それは芸術の道である。美は万物の流転、自然に従い、春夏秋冬を友としている。それ故に、花が美しく見えないことはなく、月を美しく思わないことはない。花に美を見いだせないなら野蛮人であるに等しいし、花を美しいと思えないならば鳥や獣の類であるといえよう。野蛮人であることをやめ、鳥や獣であることから離れ、万物の流転に従い、自然に還らねばならない。」

 講義を聞き終え、改めて資料を読むと、杉下均氏の建築家としての使命を深く感じました。多くの事を、塾生一同勉強させて頂き、本当にありがとうございました。また、懇親会にも出席して頂き、岐阜の建築の歴史・若い頃の苦労話や講義中では聞けなかった色々なお話もして頂きました。

 今回、ぎふ木造塾の第1回講義という事もあり、岐阜県建築士会 藤井会長よりご挨拶を頂き、また委員長の村瀬より今年度のぎふ木造塾の目的・趣旨も説明させて頂きました。今年度はまだ講義が4回と見学会1回を予定しております。今後とも委員会にて塾生皆様に実りある講義が開催できる様に、企画・努力して参りますので、一年間どうぞ、よろしくお願いします。

 

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