岐阜県建築士会 ぎふ木造塾 部会

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2015年度

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「大阪木材仲買木材会館」と「鴻池新田会所」 見学会

3月19日、大阪木材仲買会館と鴻池新田会所の見学に行ってきました。岐阜を出発する時には、雨が降っていましたが、大阪に着くころには、雨も上がり傘なしで歩くことができました。大阪仲買木材会館は、日本最大の仲買協同組合である、大阪仲買協同組合の事務局がある、事務所ビルですので、土日は休館なのですが、事前に連絡があった場合には見学が可能で、見学者が建築関係の人の場合、設計と施工を担当した、竹中工務店の方が説明して下さるということです。建物は、3階建てで、1階が地震が起きたときの、津波対策のためRC造、2階、3階が木造です。また、耐力の確保と、防火対策のため一部RC壁が設置されています。建物は、以前から植えられていた2本の桜を包み込むように、緩く弧を描いており、花の咲く頃には地域の人たちも、2階のテラスで夜桜を楽しんでいるそうです。
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2015年度 第三回講義を終えて

中谷岳史氏
 
 日 時:平成28年3月12日(土) 13:30~16:30
 講 師:中谷岳史氏(岐阜工業高等専門学校講師)
 テーマ:「木材住宅の省エネルギー」
 
 第3回の講義は「木造住宅の省エネルギー」というテーマで、中谷岳史氏にお話しして頂きました。
 今回は前半は先生の講義で、後半には今までのぎふ木造塾の中ではなかった受講生が演習をするという形で行われました。
 前半は地球環境問題についてで、何故今省エネルギー住宅なのかということ等をお話しして頂きました。それらの話の中で、2020年に義務化される日本の省エネルギー基準がその低さで国際的に批判を浴びていることは当然だと思いました。またZEHに疑問が浮上し始めているということなのでちょっと安心しました。悲しかったのは地産地消とうたわれながら、土壁や木を評価手法が確立されていないということで、外されてきたという現状です。
 後半は熱抵抗の背景ということで、私たちが普段使っている熱抵抗の計算式がどういう理由でこのようになったのか展開して頂きました。学校等ではこういう場合はこの公式を使えば良いと教えてもらっていても、疑問だらけで理解できず環境系が苦手になっていた私にとっては目からウロコ状態で、すっきり感でいっぱいになりました。
 その後熱抵抗の利用ということで、演習問題を行いました。時間があまりなかったので、室内表面温度を求めるだけで終わりましたが、内部結露や表面結露の計算にもつながっているということなので、また続きを教えて頂きたいと思いました。
 
〈受講者の声〉
・学生時代に戻った気分でした。
・学術的な熱環境計算はわかりやすく理解しやすかったです。
・大変勉強になりました。ありがとうございました。
・強烈にマニアックすぎて実務に使うことは少ないと思います。大多数の方が。大切なことは考え方であって数式を覚えることではないと思います。
 
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2015年度 第二回講義を終えて

菊池恭二氏
 
 日 時:平成28年2月21日(日) 13:30~16:30
 講 師:菊池恭二氏(宮大工 社寺工舎代表)
 テーマ:「棟梁の器は、人生の深さ」菊池恭二棟梁が語る人育てから伝統文化継承を学ぶ
 
 簡単なあいさつの後、菊池棟梁が初めて西岡常一棟梁に出会った時のDVDを見せて頂きました。それは西岡棟梁の処にテレビの取材が来ていた時にたまたま菊池棟梁が訪れたという貴重なものでした。それを見ながら大工になった経緯、その後宮大工になりたいと思い、西岡棟梁の家を訪れた経緯を話して頂きました。この話の中では何度も行こうかやめようかと西岡棟梁の家の前を行ったり来たりして、やっぱりということで行動したことが印象に残っています。
 その後、どの様に修行時代を過ごして来たかお話しして頂きました。その話の中には心に残る言葉がいくつも出てきました。今回のサブテーマは『人育てから伝統文化を継承する』でしたが、伝統文化だけでなく良いものを継承して行くにはどの業種にも当てはまる言葉だと思いました。「素晴らしい人がいたら四六時中そばにいてうつしとる」「人に使われないと人は使えない」「弟子に自分が失敗した話をし、弟子にも失敗したら隠すなと教える」「質問は自分の考えをもって質問しにいく」「勇気は自信に先行する」。
 最後に池上本門寺五重塔の平成の大修理のDVDを見せて頂きました。伝統工法だけでなく強度を増すために現在の技術も取入れた修理は何百年か後の修理でどのように評価されるかは誰も知ることは出来ませんが、建設当時、元禄の修理でもその時代を反映させていることがよく分かりました。
 その後希望者だけで懇親会を行いました。ここでは職人として話も聞きましたが経営者としての話も聞け大変勉強になりました。
 
〈受講生の声〉
・貴重なお話を聞くことができて勉強になりました。
・DVD映像を見て、さらに100年後、200年後に今の技が継承されていくのか
・勉強になりました。弟子入り前の話が心に残りました。ありがとうございました。
・法隆寺の平成大改修はすばらしかった。
・人育てから伝統文化を継承するという題目だったが、どの世界でも通用するお話しで大変為になりました。
・興味深い話題でした。なるほどと思い拝聴しました。
・木造の未来とは、構造・仕上の両面での主張がほしい。在来工法の生かし方と改めなければならないところ他具体的に提案や問題提起していってほしい。
 
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2015年 第一回講義を終えて

講義風景

平成27年11月28日に木造塾第一回講義を開催しました。

今回は「伝統工法木造建築の未来」と題し、中治弘行先生(鳥取環境大学準教授)に講義をお願いしました。ご専門の土壁の耐震性能について、最新の事例を含めてわかりやすく説明していただけました。

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