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2009年度

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2009 第2回 「架構設計(伏図作成)の実践演習」

 

7月25日       講師 : 職業能力開発総合大学校   松留愼一朗 教授
                   SYLVANIA DESIGN       望月 仁  代表   
                   (株)村上木材店           村上 淳史 専務

 

 

 今回は、3名の講師の方をお呼びして「直下率」と「直下率チェック図」という手法を用い、架構の問題点を抽出しながら構造的な安定した伏図作成の方法に関する手法を、演習をとおして習得しました。
 

200902A.jpg

*用語の説明

 

   ・「直下率」とは、2階壁・柱の直下にくる1階壁・柱の割合 
    (壁直下率):2階の間仕切線のうち、1階間仕切線に一致する割合
    (柱直下率):2階の柱のうち1階柱に一致する割合

 

   ・「直下率チェック図」とは、マーカーや色鉛筆を用いて平面図上に、柱や壁で1階と
    2階が一致するか一致しないかを視覚的にわかりやすく表現したもの。

 

 

(1部) 

 

 初めに、松留先生から2階床に不陸が生じた事故事例を対象として直下率チェック図で分析した、事故原因とその特徴をパワーポイントで説明を受けました。
 壁・柱直下率が低い「低直下率」建物は、将来的に事故になりやすい。

 

     目安として   壁直下率 60%以上
                柱     50%以上

 

目標に平面プランを計画するように努め。下回った場合は、再度プランの検討に戻る。
と説明を受けました。
 

 下表の直下率調査票で事故例の直下率の分布説明を受け。設計している物件の事故要因の恐れがないかの検討に用いる。
 

 

200902B.JPG

 (2部)

 

 村上先生による「直下率チェック図」の作成の説明を受ける。
  下図のとおり、ピンクとブルーのマーカーペンと、赤青鉛筆を用い、平面図に柱、壁の一致した部分の色分けをして、直下率の算定までの演習をしました。
 演習中は、村上先生が演台で説明、松留先生と望月先生は会場内を廻り、塾生に補足のアドバイスを受け、わかりやすい演習となりました。
 

 

200902C.JPG

(3部)

 

 望月先生による架構設計の検討について事例による説明
 4名のグループに分かれ、事例の架構設計に関する討議して、代表者の発表という、新しい講習となり、塾生はいつに無く真剣に討論して時間を忘れるぐらいでした。

 今回の講義の内容は通常二日間をようして説明するところを、先生にお願いして約三時間に集約して頂き、若干、皆様に不服の部分も多々あったことはお許しください。
 

 

200902D.jpg

 下記のとおり各先生からのコメント紹介

 

・松留先生からのお礼のコメント 

   良い講習会であったとの話しがでて、嬉しく思っています。
   また、来年も声をかけてもらえれば対応いたします。
   こちらこそ、また、よろしくお願い致します。

 

・望月先生からのお礼のコメント

    木造住宅は大変入念な設計施工の物件がある一方で、ご紹介したような改善の余地の
   ある物件があるのが現実です。
    設計者として、設計密度の高い物件を手掛けたいのはおそらく誰でも思うことだと思います。
   しかし、「普通の家」を必要とする多くの方々がいます。
   こうした「普通の家」においても設計品質を保って行くことが設計者としての責務であると
   思います。

 

・ 村上先生からのお礼のコメント

    今まで行った講習会の中でも一番活気に溢れており、皆さんの熱心さが伝わってきました。
    これを機に、我々を含めて木造業界が元気になるように協力し合い、頑張っていきましょう。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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