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平成25年度活動報告

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第33回 建築文化講演会

女性委員は受付のお手伝いをしました。


開催日時:2013年11月9日(土) 14:00~17:00
開催場所:岐阜県図書館 1階多目的ホール
講   師:建築家 三分一博志 氏
演   題:「地球のディテール」

当日は学生約20名、一般約100名余の参加がありました。



 

建築文化講演会を聞いて

 

報告者:下川綾子
 
 
年に一度、著名な建築家をお招きして開催される建築文化講演会。
第一線で活躍されている方のお話が聞ける貴重な機会なので、毎年楽しみにしています。
今年の講師は三分一博志氏で、演題は「地球のディテール」でした。
 
三分一先生は、計画する建物の敷地周辺の地形や気候を正確に調査し、そこにある「動く素材(光、風、水など)」と「動かない素材(地形など)」とを合わせてかたちづくることで、その場所の環境と共存するような建築をつくり出していくスタイルを実践されている独創的な建築家です。
講演では、先生が設計された物件を格好よく編集されたスライドを見せていただきました。
そのスライドと共に作品に込められた思いや、どのような手法で建築に自然エネルギーを取り入れているか具体的な説明をお話されていました。
 
私の知っている「犬島アートプロジェクト精錬所」や「自然体感展望台六甲枝垂れ」といった作品もデザインばかりに注目していましたが、機械的な冷暖房設備を使わず、温度管理を建物の形状を活かした自然エネルギーでまかなっているそうです。
その敷地固有の地産の材をうまく扱い、それらと共存するように建築を造り上げていくことで、地球の一部分として環境に溶け込ませていることを知り感銘を受けました。
犬島や六甲で、先生の作品を実際に訪れて体感してみたいと思いました。
 
 地元広島の地を愛し、自然や地形について熱く語り、私たちの質問に真摯に受け答えしてくださる。
建築論のみならず、先生の人柄の良さも伝わってくるとても有意義な講演会でした。
三分一先生は年に一回程しか講演をされないとのこと。
岐阜でこのような機会を設けていただき、ありがとうございました。

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(講演後の質疑応答の様子)