岐阜県建築士会 西濃支部

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西濃支部長 挨拶

顔写真 坂 忠男_200.jpg  支部長 坂 忠男
 

 西濃支部では、今年度 地域貢献活動センターより助成して頂き「大垣市景観まちづくり」の事業を展開しています。これは、平成27年度 大垣市教育委員会より「大垣市建物総合調査」として委託を受けたものをスキルアップさせ、総数251件の5段階評価を行いマッピングするものです。

 マッピングすることで、集中する地域が明らかになり景観形成重点地域が見えてきます。この重点地域内にある評価の低い建物であっても、重点地域とすることで“景観法”により整備が施され歴史的建造物として生き残り保存・活用されることが可能になります。全国的にも歴史的建造物の保存・利活用が叫ばれている中で、西濃支部として大垣市に対し、5地区を景観形成重点地域として位置づけて頂けるよう「提言書」として提出したものです。担当課と協議を開始しており、即時決定とは行かないものの、建築士の立場から地域景観がその地域の財産であると声をあげ続けて行くことで、きっと地域住民にも受入られることだと確信しています。大垣市景観遺産は現在72件登録されており、美濃路大垣宿・中山道赤坂宿に集中していますが、南部の水屋建築や上石津地区の茅葺・土蔵は含まれていない状況です。

 大垣市都市計画課との協議の折、今回調査した251件の内でも気づいていない建物が、かなり存在し得ることから、建築士会から景観遺産へのエントリーをして欲しいとの打診を頂いています。

 

 前述の調査で大垣市に38件の茅葺屋根が現存していることが判明しました。茅葺の状態で4件、残りは全て金属板で覆われています。上石津時地区に集中しているこれらの建物を、古の茅葺屋根に再生できないだろうかとの思いで、「茅マイスター養成講座」をスタートさせました。士会メンバーが地域の方々に呼びかけて延30名程の参加を得ながら、茅場づくりや茅葺体験実習を実施して行きます。

 このように、事業を展開できるのも大垣市との連携を強化し、協働しているからに他なりません。

 わかっていそうで、わかっていない茅葺屋根、奥が深い茅葺、この事業を通して士会が進めるヘリテージマネージャーのことや、景観まちづくりの意義に少しでも興味を抱いて頂けたら幸いです。

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