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令和元年度(2019)活動報告

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大垣市役所新庁舎 見学会

議場見学の様子


日 時:令和2年1月28日(火)
    10:00~11:30
会 場:大垣市役所
    (住所:大垣市丸の内2丁目29番地 電話:0584-81-4111)
参加者:8名


 

大垣市役所新庁舎



大垣市役所新庁舎の見学

                                                                                            報告者:  宇佐美 泉

 

1月28日、外構工事が行われている中、新年より供用開始された大垣市役所新庁舎の見学会に参加した。

4階会議室に入り、市総務部庁舎建設推進室室長の奥村公彦氏より工事の経緯、建設概要等をビデオやCG、工事現場動画や資料を基に解説していただいた。

 平成24年より新庁舎建設推進本部が設置され、平成29年12月に新庁舎建設工事を開始令和2年1月に新庁舎供用開始となった。まだ旧庁舎解体工事並びに外構工事が残っているため、令和4年3月に全て完成の予定だそうだ。

 概要等は、「大垣市役所新庁舎」で検索すると結構細部まで出てくるので、ここでは省略するが、総工費121億円で、(本体工事費104億円、外構工事費5億円、旧庁舎解体工事費12億円)本体工事費104億円の中で特に、地上には見えてこない部分にかなりの工事費がかかったそうだ。

 大垣市は水の都ともよばれ地下水が豊富なので、地下には湧水槽があり非常時の水として蓄えられ、またその地中熱を利用したヒートポンプ空調システムを採用したり、利点はあるのだが、反面地盤が軟弱で地震等の災害時に液状化が懸念された。そのため敷地内に、杭基礎直径2000φ、長さ24m(6m+18m)を打設、及び建物下部から13mまでの地盤をサンドコンパクションパイル工法による地盤改良をし、さらに敷地周囲に土留め壁を設置して、液状化対策と地下水の侵入を防ぐなど、地業工事(基礎工事)だけでも、かなりの日数と工事費用が掛かったとのこと。工事のビデオを観ながら説明を聞き納得した。

 また、防災拠点の中枢として耐震性を高める免震構造が採用され、その免震装置について説明を聞いた。装置は3種類(正確にいえば4種類)で、

*積層ゴム一体型U字ダンパー

*オイルダンパー

*滑り支承(直動転がり支承)

あとから、地下の免震層を見学できるとのことで、設置時の動画や建設工事の動画等を見て、建物見学へ。

最初に市長室、続いて正副議長室や議場も見学した。議場内はバリアフリーで、一段高くなっている議長席は階段昇降機が設置されていた。そして、最上階の8階の議場傍聴席と食堂を見学した。食堂は意外とこじんまりしていたが、市民の方々がお茶や会話を楽しんでおられた。次に免震装置を見に地下に下り、それが並ぶさまに圧倒された。やはり実際に見てみるとその装置の大きさと免震層の空間に目を見張った。最後に地下から1階ロビーに行き、AIロボットに庁舎の案内や各課への誘導サービスをしてもらった。

とても楽しく興味深い見学だった。



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(↑ 公室にて集合写真)

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(↑ 新庁舎建設担当の市職員の奥村氏より説明を受ける)

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(↑ 市長室)


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(↑ 見学風景 通路が広いです)

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(↑ 食堂)

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(↑ 傍聴席より議場を見る。正面のタイル壁画は旧庁舎より移設予定。今は写真です。)

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(↑議場の昇降機の様子)

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(↑地下の免震ダンパー)

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(↑地下の免震ダンパー)