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令和3年度(2021)活動報告

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令和3年度 第30回全国女性建築士連絡協議会(福岡)その3 被災地報告、基調講演、式典

基調講演 講師:杉岡世邦氏



日時:令和3年9月25日(土)
会場:ZOOMウェビナー 使用 
   アクロス福岡 6階 会議室
   (福岡市中央区天神一丁目1番1号)

参加者:438名参加申し込み(岐阜県から6名)
テーマ:「未来へつなぐ住居環境づくり」

◆被災地報告◆

・「福島の復興~光と影、そして現在(いま)~」 福島県建築士会 村越 のぞみ

・「南三陸町のその後について」         宮城県建築士会 小林 淑子

・「令和元年(2019)台風 19 号の爪痕」     長野県建築士会 吉澤 まゆみ

・「令和元年房総半島台風」           千葉県建築士会 武藤 亜希子

・「令和 2 年 7 月豪雨災害支援活動報告」     熊本県建築士会 盛高 麻衣子 

◆基調講演◆

テーマ:「建築空間を支える木の文化 木挽棟梁のモノサシ」

講  師: 有限会社杉岡製作所 代表取締役 杉岡 世邦(すぎおかとしくに)氏


◆全体会◆



 

開会式 連合会会長 近角眞一氏

開会式 連合会女性委員長 本間惠美氏





被災地報告について

                          報告者:髙野 栄子

今年度は、宮城県、福島県、長野県、千葉県、熊本県の5県が報告されました。

福島県は今なお続く原発事故の現地を動画で撮影されていました。車で帰還困難区域の周りをめぐって現在の状況を見せてくださいました。ニュースの映像よりリアリティがありとてもよくわかりました。

宮城県では、南三陸町の報告がされました。新しい建物が次々と建ち、着々と復興が進んで、新しい街が出来つつありました。隈研吾氏が設計した道の駅は震災伝承館が併設されているようです。ぜひ一度行ってみたいと思いました。

長野、千葉、熊本は台風と豪雨の被災報告でした。どの地方も予期せぬ災害に戸惑いながらも被災者となった各県の建築士の方が実際に自分で経験したことを報告されていました。

全建女では東日本大震災以後、毎回被災地報告の時間が設けられています。被災地の方々のお話を聞くたび、もし自分だったらと考え防災意識を高めるいい機会になりました。

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(長野県の報告)


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(千葉県の報告)

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(熊本県の報告)

 


令和3年度 全建女 基調講演

報告者:伊藤麻子


テーマ:「建築空間を支える木の文化 ~木挽棟梁のモノサシ~」


講師 :有限会社杉岡製材所 代表取締役 現代の木挽棟梁 

    杉岡 世邦(すぎおか としくに)氏


9月25日に行われた全建女はZOOMでの参加でしたが、講演会場からの生中継でしたので、ライブの高揚感がありました。

私、不勉強であるため木挽棟梁という職業は今回初めて耳にしました。文字から想像するに「杣人(そまびと)」というようなストイックなイメージがありましたが、杉岡氏はやはり凜とした姿と声の方でした。

日本人と木の付き合いは永く、古文書などから関連の文を引用しながら古代から立木、木材共に大切にしてきたことを説明いただきました。木挽棟梁とは、山林の管理、伐採、製材を取り仕切る仕事ですが、昔と同じ形態ではやっていけずしかし、この分野でのプロであるというところから現代の木挽棟梁と名乗ったとのことでした。木の中でも杉は九州地方では日田すぎ、飫肥(おび)杉などのブランドを持ち、優れた利用をされていますが、これら杉の価値を一般には理解されていないことが全国的に問題となっています。しかしこのように丁寧に向き合い、文化を継承していくことはとても大切なことと感じ、私も携わるひとりとしてさらに理解を深め、伝える努力をしようと思いました。

 



(古代の神事に杉が使われた説明)


 



(社(やしろ)の建前の様子)