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平成30年度活動報告

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平成30年度 第28回全国女性建築士連絡協議会(高知)その1 全体、女性委員長会議、被災地の現状報告

高知県立県民文化ホール 入り口にて集合写真
右側の人物が持っている袋は新聞紙で作られたA4サイズの「しまんと新聞ばっぐ」です
毎回大会の時は資料入れとして何かの袋が用意されますが、今回は高知県庁土木部の皆さんが290個製作されましたお手製の物でした。



日時:平成30年7月28日(土)~29日(日)
会場:高知県立県民文化ホール 
     (高知市本町4丁目3-30 電話088-824-5321)
    懇親会・・・三翠園 富士の間
     (高知市鷹匠町1-3-35 電話088-822-0131)

参加者:3名



高知大会プログラム.pdf

H30年度 全建女高知 アピール.pdf
 



 

 

 

平成30年度 

第28回全国女性建築士連絡協議会(高知)大会に参加して

 

報告者:長瀬八州余

 

 今回の大会は7月豪雨に始まり、台風12号に振り回された大会でした。

結果としては、ハラハラドキドキしましたが、事故もなく、帰ってくることができました。

 28日お昼12時から開催の「全国女性委員長会議」に参加するには、私の住んでいる所からは、朝一の電車に乗っても間に合わないので、私だけ、前泊することになりました。高知は遠いのだなあと思いました。

 27日の16時ごろ高知駅に着いて、路面電車で宿へ向かいました。途中、はりまや橋周辺を観光していて、全建女参加の秋田の人と知り合いになりお互いの写真を撮りあいました。


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(↑アンパンマンの作者のやなせたかし氏は高知県の出身でいあるところにアンパンマン関係の絵があります。

階段の蹴上げ部分に絵が描かれていました。)



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(↑路面電車)

 

28日は、宿のフロントで全建女参加の福島県の方と知り合いになり、二人で午前中、高知城、高知城歴史博物館、高知県立文学館等を見学しました。

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(↑2016年4月に竣工した 高知城歴史初物館 日本設計 2階デッキに行く入り口)


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(↑会場への道案内です。高知県建築士会女性委員の方は青色のポロシャツを着てみえました。)



12時からの全国女性委員長会議に参加しました。

会議後、岐阜県から参加の2名と合流して、開会式、被災地の現状報告、基調講演と続き、 会場を移しての、大交流会に参加でした。

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(↑受付の様子)


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(↑開会式の様子)
 


 

昨年度から始まった「1×1」(1県が1枚のスライドを使って、1分間の発表。 発表内容は、各県士会女性委員会の活動紹介、近況報告、最近の気になる話題など)の発表を東海北陸ブロックからは石川県と岐阜県が行う予定でした。しかし、明日交通機関で、JRは全線運休、飛行機もどうなるかわからないという情報で、今なら飛行機は飛んでいるということだったので、石川県の人は急遽帰られました。石川県の人の代わりとして、東海北陸ブロック会相談役の筒井さんが発表をなさいました。急なことでも、上手に話されたことはみごとでした。

岐阜県は私が考えた発表の内容「たくみ女子会について」を、委員の皆さんに読んでいただいて、いろいろ訂正をしていただき、発表をしたので、自分の中ではよかったのではないかと思っています。

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(↑1×1の岐阜県の発表の様子)
 

 「1×1」の発表後乾杯となり、大交流が始まりました。

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(↑大交流会会場の様子)

 

今回の全建女はオプションで「夜のエキスカーション」があり、岐阜県から参加の3名は申し込みました。

大交流会後、タクシーに乗り、繁華街の会場まで行きました。「夜のエキスカーション」は多くの参加申し込みがあり(100名弱)、会場を2ヶ所に分けて行ったということです。

1コースはよさこい踊りで、2コースはお座敷の楽しみ方で、岐阜県の3名は2コースでした。どういう方法で分けたのか聞いたところ、フィーリングだと係の方は話して下さいました。席が一緒になった福岡県の人は、飲める私たちが2コースで、あまり飲めない人が1コースでよい人選だったと話していました。

 

 29日は分科会と閉会式、エキスカーションでした。

分科会の分科会報告の時に一斉に携帯のアラームが鳴り出しました。
台風12号によるエリアメールのお知らせでした。

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(↑閉会式にて、第61回建築士会全国大会「さいたま大会」への案内の様子)
 

今回の台風12号は進路が変則で東から西に進路を取っており、地元の人も初めての経験で、どうなるか予想がつかないので、交通機関はより安全策をとっているようでした。

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(↑高知の女性委員がデザインした缶バッチをお土産でいただきました。)

 

私は、高知にもう一泊して、桂川さんと長尾さんは夜行の高速バスで帰ることになりました。
私は今回3泊4日の日程になってしまいましたが、充実していました。

高知県建築士会女性委員のパワーに圧倒された大会でした。いろいろとありがとうございました。



 

全国女性委員長(部会長)会議報告

 

報告者:長瀬八州余

 

 12時からの会議で、お弁当も出るので、早めに行って、会議前にお弁当を頂きました。

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(↑会議に出たお弁当)
 

三井所会長等の挨拶後

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(↑三井所会長 挨拶)
 

<協議事項> 

1.平成 30 年度 第 28 回全国女性建築士連絡協議会アピール(案)について

2.第 61 回建築士会全国大会「さいたま大会」女性委員会セッションについて

の2議案が拍手にて承認されました。

 

 <報告事項>

1.2019 年度 第 29 回全国女性建築士連絡協議会について 

   7月13日、14日 東京 建築会館にて

 

2.2020 年度 第 30 回全国女性建築士連絡協議会について

   担当県:福岡県 

会場:九州産業大学

日程:7月11日、12日又は18日、19日 

(1級の試験日程がわかるので1月なのでそれによって日程は決まります。)

 

3.「魅力ある和の空間ガイドブック(WEB 版)」について

   2018年9月ホームページ上にて公開予定です。

 

4.各都道府県活動報告(各1分)

  各県の方が発表しましたが、特に気になった部分についてポイントをふまえて報告します。

 

北海道

・・高校用住教育教材の販売のお知らせがありました。

岩手県

・・今年3月末で仮設住宅が終了するのに伴い、震災の翌年から行われていた《咲花プロジェクト》は昨年の11月で一旦終了しました。

宮城県

・・《記憶の中の住まいプロジェクト》は継続事業として続けています。

秋田県

・・「学習会で建物は人々の手によってその空間が常に手入れされていることと、そこで過ごす人たちの存在が重要であると改めて気づかされた」と話された事が印象的でした。空き家になると本当に早く朽ちていく事に関係があるのではないかと思いました。

茨城県

・・提灯作りを提灯専門店とのコラボで体験教室を開いた。専門店にとっても今後の体験教室の足掛かりになったようです。

栃木県

・・スキルアップの活動ばかりではなく、新しい人に参加してもらえる企画も考えていきたい。

群馬県

・・別紙にて活動報告がありました。22件ものの研修会・体験会が記入してあり、後からうかがったら、支部での活動が活発で支部ごとで動いているという説明でした。

埼玉県

・・今年最高気温を記録した時は蝉も鳴かず街はシーンとしていました。

千葉県

・・連合会女性委員会での事業の「和の空間」を通して、和の空間に目覚めたので、忘年会・新年会等でそのような建物を使っていこうと思っています。

長野県

・・活動の中で「学生との交流」があり、今までは工業高校が多かったのですが、普通科高校からのオファーもあるようになったので、今年度は長野県内全ての高校に案内を送りました。

京都府

・・昨年度の全国大会では、エキスカーション18コースのほとんどを女性部会主体で企画運営したので、委員同士の絆が深まりました。

和歌山県

・・県が広いので少人数でも活動できるように考えている。

島根県

・・昨年度は女性委員会25周年で「女性建築士100人の集い」と題した記念事業を行った。建築士会に縁のないようなおしゃれ系の人にも参加してもらい、好評だった。

山口県

・・新しい会員を募るために、お試し入会として、1年間会費は無料で山口県の会誌がもらえる。1年間の活動を通して入会を決めてもらう。こうして今年度は3名の新会員が増えました。

徳島県

・・4年前に女性委員会がなくなり、今年度6月に男女参画委員会として立ち上げました。男性は青年委員会を卒業した人が入ってきます。

熊本県

・・熊本地震後、小さな拠点での定期的は相談会開催の必要性を感じ、座して待つのではなく、出向いて相談会をおこなっています。

宮崎県

・・研修会等でマンネリ化を感じていたので、昨年度は鹿児島県と共同で研修会を開催。今年は大分県も含めた3県合同の研修会を開催する予定。

 

各県、女性委員会の成立年度が違い、もうすでに30周年をおこなった県が多くありました。又「青年女性委員会」という名称で活動している県も多くありました。全国一律ではなく、本当にいろいろな形があるのだとなあと思いました。

建築士会全国大会ですが2018年度は埼玉県、2019年度北海道函館、2020年度広島県、2021年秋田県だそうです。

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(↑会議の様子 全県の女性委員長が集まると圧巻です。)

 


被災地の現状報告を聞いて

 

報告者:桂川麻里

 

昨年も被災地の報告をきいて、報告書を書かせて頂きました。その時はテレビで見るボランティア活動以外にも建築士として出来ることは沢山あることを知り、それが物的に被災された方々に影響を与えるものではないけれど、心の支えになることもあるのだと学びました。今年も現状報告から色々学ぶことが出来ました。

 

被災地の現状報告は「宮城県」「福島県」「熊本県」「大阪府」の建築士会の方々の報告でした。

 

宮城県では「東日本大震災復興事業としての防潮堤について思うこと」という内容でした。

経験や知識がマイナスを招いたという言葉はとても心に残りました。その経験によって高さ10.45m、長さ960mの防潮堤のある地域の方々は安心している人が多かったのに対し、「津波慰霊碑」此処より下に家を建てるなということでその経験から、被災者0人のところもあったのは自然の驚異は人工物では歯が立たないと実感させられました。

それよりも、小さい家一軒建てるのに何年も悩む人たちがいる中で、国が進める復興事業がたった5年の猶予しかなかったことに私も疑問を感じました。ですが、今後補助金のあり方も考えていかなければならないと感じました。
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(↑宮城県の発表の様子)

 

 

福島県では「ふくしまの現状」という内容でした。

あの事故から7年ではなく、事故は続いているということは私にとっても耳の痛い言葉でした。昨年も被災地の報告を聞いたり、テレビで報道される内容を見て、もうそんなに経ったと思っていた自分が恥ずかしかったです。

放射能は目に見えない怖いものと避けて通らず、正しい知識を得て、理解していくことが大事だと実感しました。
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(↑福島県の発表の様子)

 

 

熊本県では「被災地から 今だから伝えたいこと」という内容でした。

今回一月程前に起こった大阪北部地震で話題となった既存CB塀の倒壊が熊本地震のみならず、宮城沖地震でも起こり死傷者も出ていましたが建築業界の中でもスルーされてきていました。ちょっとのことでも、建物や工作物等の建築士が関わる事柄は共有して、次の被害を出さないよう務めることが重要だと思いました。

もう一つ重要だと思ったことは応急仮設住宅の件です。従来は一日でも早く一人でも多くということで、すぐに設置できるプレハブでギュッと詰まった隣棟間隔で設営されていましたが、熊本型応急仮設住宅は長引く避難生活を考えて、被災者の痛みの縮小化を元に木造の仮設住宅で隣棟間隔や駐車場の配置等を考えて造ってきたそうです。

現在段ボールのベッドや間仕切等は被災された地域にすぐに送る手配が出来るようにストックされています。こういうことも踏まえて、木造の応急仮設住宅がすぐ被災者に届くように国をあげてストックしておくと良いと思いました。
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(↑熊本県の発表の様子)


 

 

大阪府では「大阪府北部地震と大阪府建築士会の対応について」という内容でした。

地震が起こってから1ヶ月程しか経っていないのに、これだけのものをまとめていたことに驚きました。

日頃備えていた事はスムーズに行動できたとあるように、個人だけでなく行政とも連携していたことで、当日に応急危険度判定が出来たことは素晴らしいことだと思いました。

また、今回は出勤時間で交通網が麻痺したことは建築士としての行動も制限されてしまうことが分かりました。応急危険度判定士の更新の意識が薄れている昨今、地域で建築士が役立つように、常に更新と勉強をしていかなければならないと思いました。
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(↑大阪府の発表の様子)

 

 

大阪府の最後の一言で「無事は有事の如く、有事は無事の如く」とあり、4県の報告を含めて忘れてはいけない大切な言葉だと思いました。
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