岐阜県建築士会 岐阜支部

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支部研修旅行報告

 平成27年3月に開業した北陸新幹線。開業から7ヶ月経た今でも賑わいを見せ活気のある石川県。NHKドラマ「まれ」の舞台で一躍有名になった輪島。私達岐阜支部24名は、2日間の日程で石川県へと足を踏み入れた。

 10月30日は全国大会に参加。各県の発表、表彰と、各々の活動が報告され、この様な機会にしか親交の無い他県の建築士会の方々とも交流を深めることが出来た。金沢より宿のある輪島へ移動。輪島温泉高州園にて、岐阜支部メンバーにて膝を交え美味しいお酒と共に、盛り上がった一夜となった。諸先輩方の話をゆっくり聞くことの出来るまたとない機会であった。

 10月31日、輪島の朝市へと向かった。千年以上も前から続く朝市では、冷たい張り詰めた空気の中、歳を重ねた笑顔の素敵なご婦人が、心の触れ合いを楽しむかのように商いをしていた。その後キリコ会館へと向った。キリコとは御神燈である。祭りの国能登で巨大な松明と共に夜空を染めるキリコ。エネルギッシュではあるのだが、威厳な上優美さを感じた。初めて間近で見たキリコは圧巻であった。

 

 ドラマでも話題となった輪島塗。実際にドラマに出演された方ともお会いした。時を超えて今もなお不変の物として作り続けられる輪島塗。日本にはこの様な素晴らしい芸術品が数多く現存する。その多くは建築にも活かされている。日本産の漆は高品質で、仕上がりはもちろん長い年月をかけて味わい深い物へとなっていく。昭和42年産の漆に触れることができた。私事だか、私の生まれも昭和42年である。約半世紀の時を過ごした私と漆。少しは社会貢献できたのであろうか?と自問自答する瞬間であった。職人の方の話は大変興味深く、昨今、改修工事の終わった日光東照宮の漆仕上げは、粗悪な漆が原因で施工のやり直しが決まったそうだ。前にも述べたように、日本産に勝る漆は無いようだ。現在の多くはコスト面を考え輸入品に頼っていると言うのが現状のようだが、時を超えて受け継がれる伝統工芸の世界では何を重要視しなければいけないのか考えるべきである。建築にも同じ事が言えるであろう。  2日間という短い時間ではありましたが、岐阜支部メンバーで親交をより深め、これから未来ある岐阜にしていく為に語り合った時間は何物にも代えがたい貴重な時間となった。 参加頂いた全ての方々に感謝申し上げます。 支部長 寺倉 修
 
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